成長期の子供さんを持つ保護者様の中には、子供が小学生の頃は歯並びが良かったのに、中学生になった途端に急に歯並びが悪くなり嚙み合わせがずれてきた、あるいは小児矯正が終わり外見も嚙み合わせもきれいに整えたはずなのに、(歯の後戻りもないのに)嚙み合わせが悪くなってきた、という方はおられませんか? これは成長期であるがために身長や体の成長とともに、上顎骨も下顎骨も成長変化するのでその結果として歯の嚙み合わせが変わってくるからです。 とくに上顎骨は成長期を通じて一定の割合で緩やかに成長するに対して、下顎骨は成長期初期は殆ど変化はないのに、10~13歳になると急激に成長変化します。これには両親からの遺伝が関係していることが多く見受けられます。 人によっては18~20歳くらいまで成長する方もいます。人間の成長なので抑制させることはできません。当院でも小児矯正を無事に終えたあと、その後しばらくは問題なかったのに中学生になったころに上下の嚙み合わせが変わってきたと訴えてこられる親御さんがおられます。 小児矯正を開始するときに顎骨の成長変化については十分に説明したはずなのにと思うことも少なくありません。この場合は成長が終わるのを待って再矯正しなければならない場合もあります。
文書監修 岡田孝志(インプラント認定医。岡崎市インプラントインスティテュート主管)