インプラントを埋入する時に”骨質”が問題になる場合があります。インプラント患者様から質問がありましたので、ここでは”骨質”について説明したいと思います。骨質が良くない顎にインプラントを埋入した場合、最終補綴を作成しても、予後があまり良くない場合があります。(つまり、柔らかい砂地に杭を打ち込んでも、その杭は安定しないのと同じです)
”骨質”と似たような言葉で、”骨密度”という言葉があります。似てはいますが同じではありません。骨密度”はCT画像で判別可能ですが、”骨質”はCT画像では正確には判別できません。実際に骨を露出して実感としてドリルしてみないとわかりません。つまり、骨粗鬆症(骨密度が低値)と診断された患者様でも、骨質は良い場合は珍しくありませんし、反対に骨粗鬆症でなくても、実際に施術してみると骨質があまり良くない場合もあります。インプラント手術で問題になるのは、”骨密度”ではなく”骨質”であることを理解してほしいと思います。
文書監修 岡田孝志 (インプラント認定医)